MEASURED · JST · AGENT RUN × 10 CONDITIONS · MODEL BENCH × 15 MODELS

SenteとClaudeは何が違うのか。比べたら、「比べられないもの」が2つあった。

要点

  • Claudeはモデル(Sonnet 5.5等)と製品(Claude Code等)、Senteはモデルを差し替えられるエージェント。層が違うので「どちらが賢いか」は成立しません。
  • 同じSonnet 4.6で、Claude Code 92.05円・Sente 72.12円。ただし両方とも完走していないため、これは費用の差で、性能の差ではありません。
  • 条件を揃えたモデル比較では、Sonnet 5が97.6/99.2/100.0、GLM-5.2が97.8/99.2/100.0で費用は約3分の1でした。
  • SenteとClaude Codeを同条件・反復ありで比べたデータは、現時点で確認できていません。優劣の結論は出せません。

SenteとClaudeの比較記事は、たいてい2つの違うものを1つの表に並べてしまいます。本記事では、実測できたものを「エージェント実行記録」と「モデルベンチマーク」に分け、それぞれ何が言えて何が言えないかを先に書きます。

測定経路であるteai.ioの開発者による記録です。独立第三者評価ではありません。

まず層を分ける。ここを混ぜると、比較が壊れる

3つの呼び方が指しているもの
呼び方指しているもの比較できる相手
Claude(モデル)Sonnet 5.5、Opus 5.5、Fable 5.1 など他社モデル(GPT、Gemini、Kimi、GLM…)
Claude Code(製品)Anthropic公式のコーディングエージェントSente、Codex CLI、Gemini CLI、OpenCode…
Sente(先手)モデルを差し替えられるエージェント(OpenCodeベース)Claude Code、Codex CLI…

SenteはClaudeのモデルを載せて動かせます。つまり「Claudeの賢さ」はSenteの性能の一部でもあります。モデルの話とエージェントの話を分けないと、「Senteのほうが速い」「Claudeのほうが賢い」という文が意味を通りません。

エージェント実行記録:同じ課題を10条件で解いた

課題は「Focus Desk」という小さなタスク管理Webアプリです。HTML・CSS・JavaScriptで作り、外部ライブラリや有料サービスに頼らない条件にしました。追加・編集・削除・完了切替・検索・フィルタ・localStorage永続化・PC幅/スマホ幅のレイアウト・READMEを含みます。生成後に別のブラウザテストで共通20項目を採点しています。

同一課題の10条件(2026-09-14・各1試行)
製品・モデル推定費用開始→終了/停止終了状態共通検証
Claude Code + Sonnet 4.692.05円4分14秒実験側の費用予約制限で停止20/20
Sente + Sonnet 4.672.12円3分56秒APIエラー20/20
OpenCode + Sonnet 4.689.67円4分55秒実験側の費用予約制限で停止20/20
Sente + GLM-5.22.14円39秒正常終了20/20
Sente + HY4 Preview16.27円4分40秒正常終了20/20
Sente + Opus 5173.11円6分48秒正常終了20/20
Sente + Fable 5.1108.40円2分6秒実験側の費用予約制限で停止20/20
Sente + Kimi K317.60円42秒正常終了・動作不良あり17/20
Sente + Haiku 4.526.66円2分22秒正常終了・構文エラーあり3/20
Sente + GLM-5.3 Flash0.15円+未確定3分16秒APIエラー・未完成3/20

この表から言えること

この表から言えないこと

速さの順位。途中停止と完走が混ざっており、検証も停止後に実行しているため「初めて全項目に合格した時刻」を測っていません。品質の順位。各条件1試行で、出力枠や実行時間帯の差も含みます。SenteとClaude Codeの一般的な優劣。n=1、モデル版はSonnet 4.6(現行は5.5)、停止条件も揃っていません。

同じ道具のまま、モデルだけを替えて費用を見る。

この10条件は、Senteの中でモデルを切り替えて実行した記録です。軽い作業は安いモデル、設計は高性能モデルへ、同じ操作で移れます。

モデル比較:条件を揃えると、別の景色になる

こちらはモデル単体の比較です。teai.ioの同一エンドポイントに全モデルをぶら下げ、temperature 0・機械採点で測りました(2026-08-15更新)。評価セットは3つです。

評価セットの構成
セット内容問題数反復
jp-business税・端数処理・営業日・法定値1823
general指示追従・多段推論・コード・長文1192
hard偽情報混じり照合・散在数値集計・境界条件コード・6〜8段推論462
Claude系と比較対象になりやすいモデル(精度%/3セット合計の推定費用)
モデル日本の実務計算一般難問3セット合計費用
claude-sonnet-597.699.2100.0$2.034
claude-fable-598.595.897.8$6.537
claude-haiku-4-581.592.480.4$0.628
z-ai/glm-5.297.899.2100.0$0.665
moonshotai/kimi-k399.699.695.7$2.131
deepseek/deepseek-v4-flash-073184.497.193.5$0.039
teai/auto86.397.896.2$0.088
openai/gpt-5.6-sol99.5100.098.9$2.863
google/gemini-3.1-pro-preview99.5100.0100.0$1.835

黄色は85%未満。3セット合計費用は各評価セットの全問を1回通したときの推定額で、月額プラン料金ではありません。

ここから言えること

この表から言えないこと

現在のモデル性能ではありません。2026-08-15時点のデータで、モデル版も価格も動いています。一般的な性能順位でもありません。評価セットは自作で、それぞれ特定の傾向を持ちます。そしてSente対Claude Codeの比較でもありません。ここで測っているのはモデル単体です。

標本は1構成あたり最大876件で、「0件」が抑えられるのは真の発生率およそ0.8%まで(95%)。「絶対に間違えない」証明ではありません。generalの「長文抽出」は全モデル満点で、差を測れていません。「差が無い」証拠にもなりません。

価格:同じモデルなら、上流の単価が基準になる

2026-11-03時点のAnthropic公式API価格です(USD/100万トークン、入力・出力)。

Anthropic公式API価格(2026-11-03)
モデル入力出力
Fable 5.1$10$50
Opus 5.5$4$20
Sonnet 5.5$2$10
Haiku 5.5(100K以下)$0.10$0.50

同日のteai.io価格APIでは、teai/autoが入力$0.15・出力$0.60、claude-sonnet-5/5-5が$2.00/$10.00、claude-opus-5-5が$4.00/$20.00、claude-fable-5が$10.00/$50.00でした。Anthropicのモデルは、APIの表示上は上流と同じ単価で並んでいます。ただし既存の紹介ページには「プロバイダー価格+5%」という記載があり、表示単価と一致するかは未確認です。実際の請求額は料金ページで確認してください。

Anthropicのサブスクリプションは、同日時点でPro $20/月(年払い$17/月)、Max $100/月、Ultra $200/月。Claude Codeは有料プランに含まれ、利用量はチャットと共通のプールです。

以前の紹介ページにある「380+モデル」は、2026-11-03時点の価格APIでは282件(ユニーク279)でした。最新の件数は料金ページで確認してください。

条件と限界

比べ方の提案

知りたいこと別に、どの表を読むか
知りたいこと読む表読み方
モデルの賢さモデル比較条件を揃えたモデル比較として読む
道具としての使い勝手エージェント実行記録n=1の記録として読み、順位にはしない
費用価格同じモデルなら上流単価が基準。差はマージンと為替
SenteとClaude Codeの優劣(該当なし)今のデータでは結論できません。同条件・反復ありの比較が別途必要です

Senteの価値は「Claudeより賢いこと」ではなく、同じ道具のままモデルを選び替えられ、費用と成果物を見比べられることにあります。エージェント実行記録の表でいえば、2.14円のGLM-5.2から173.11円のOpus 5まで、同じ操作で切り替えられる点です。

同じ条件で、自分の課題を測る

モデルを替えても、採点と条件は変わりません。teaiは同じAPI・同じ料金体系で複数モデルを切り替えられるので、この記事の比較を自分の課題で回せます。