Nano Banana Proをやめたら、画像生成の請求が1/4になった
支出を全部棚卸ししたら、AI関連だけで年1,000万円を超えていました。Google Cloudが年間286万円、Anthropicが年約$47,000(約700万円)。この記事はまずGCP側の主犯 — Gemini 3 Pro Image(通称 Nano Banana Pro)、直近30日で約$800(約12万円) — をどう1/4にしたかの話です。紙芝居の挿絵、チラシの試作、画像APIの裏側、ぜんぶ最上位モデルに投げていたからです。
実測: どこに消えていたか
Cloud Monitoringでモデル別の出力トークンを30日ぶん集計した実数です。
| モデル | 出力トークン(30日) | 単価($/100万tok) | 概算 |
|---|---|---|---|
| gemini-3-pro-image(画像+テキスト) | 9,301,294 | $120 | ≈$800 |
| gemini-2.5-flash(テキスト) | 9,508,089 | $0.6級 | ≈$6 |
| gemini-2.5-pro(テキスト) | 185,068 | $10級 | ≈$2 |
つまりGeminiの請求はほぼ100%が画像でした。テキストが900万トークンで$6、画像が同じトークン数で$800 — 画像トークンは桁が2つ違います。
8モデルに同じ絵を描かせた
「安いモデルは品質が落ちるのでは」を思い込みで済ませないために、同じ2つのプロンプト(日本語の筆文字ポスター/スポーツイラスト)を8モデルに実際に描かせて並べました。うちの用途で一番シビアなのは日本語の文字です。




全モデルの結果と選定基準は こちらの記事 に。落選側も書いておくと: FLUX.2は組技系プロンプトを安全フィルタが誤検知して全滅、gemini-2.5-flash-imageは漢字が崩壊しました。OpenRouterのトークン単価は $120/M(3-pro) → $60/M(3.1-flash) → $30/M(3.1-flash-lite)。
やったこと(全部で半日)
- 比較して決める: 上の8モデル実生成。判断基準は「日本語の文字が崩れないか」「イラストの線が破綻しないか」だけ
- 一斉切替: 紙芝居サービス・アパレルのモック生成・グッズの名入れデザイン・画像APIの既定、をすべて gemini-3.1-flash 系へ。最上位(3 Pro)は印刷入稿の最終版だけに残す
- 再発防止: 請求アカウントに月15万円の予算アラート(50/90/100%)を設置。さらに毎日、画像/動画モデルの新着と単価の変化をチェックして、変わったらまた実生成で比べ直す運用に
画像どころじゃない: テキストはもっと大きい
実は同じ棚卸しで、うちのAI費の最大項目は画像ではなくAnthropicの年約$47,000(約700万円)でした。大半はコーディングエージェント(Claude Code)の追加利用が自動リチャージされ続けていたぶんです。
ここにも同じ考え方を当てています。単価はライブの実測でこれだけ違います:
| モデル | 入力($/100万tok) | 出力($/100万tok) |
|---|---|---|
| Claude Fable 5 | $10.0 | $50.0 |
| Claude Opus 5 | $5.0 | $25.0 |
| Kimi K3 | $3.0 | $15.0 |
| DeepSeek V4 Flash | $0.22 | $0.66 |
だからSenteの既定はteai/auto(その時々の最安・良品へ自動ルーティング)にし、Claude Codeもte claudeと打てばそのままteai経由のKimi K3等で動くようにしました。正直に書くと、いちばん難しい仕事はいまも最上位モデルに投げています — でも「全部を常に最上位」をやめるだけで、請求のかたちは大きく変わります。画像で起きたことがテキストでも起きている、というだけの話です。
学び
- 最上位モデルは「常用」ではなく「最終版」に使う。試作・反復は1/4単価のモデルで十分だった
- モデル選定はカタログでなく実生成で。うちの決め手(日本語の筆文字)はベンチマークに出てこない
- いいモデルは日々変わる。3.1 Flash Liteは登場から日が浅いのに、うちの用途では半年前の最上位より安くて十分。だから選定を一回で終わらせず、毎日の価格チェックに組み込んだ
teai.ioの画像APIはこの構成がそのまま既定です(fast=Flash Lite 15cr=¥2.5/枚〜)。いまの単価はモデル別ライブ価格で。