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2026-07-28 · teai.io team · 8 min read

Kimi K3を完全解剖
2.8兆パラメータのオープンウェイトは何がすごいのか

2026年7月27日、Moonshot AIがKimi K3の重み(オープンウェイト)を公開しました。 総パラメータ2.8兆(2.8T)は、公開重みモデルとして史上最大です。 「ほぼフロンティア級の性能を、誰でも重みごと手元に置ける」時代の号砲と評されています。 この記事では、盛られがちなスペックを一次情報に当たって分解し、何が新しくて、なぜ回せるのかを出典付きで解剖します。

数字で見るKimi K3

項目
総パラメータ2.8兆(2.8T)— 公開重み史上最大
活性パラメータ / トークン約50B相当(896エキスパート中16個を発火)※出典に幅あり
コンテキスト長1,048,576トークン(約100万)
入力テキスト+画像+動画(ネイティブ・マルチモーダル)
量子化重みMXFP4(4bit) / 活性MXFP8(8bit)、SFT段階からのQAT
重み容量約1.4TB(FP16なら約5.6TB)
ライセンスオープンウェイト(商用可)。訓練データ・訓練コードは非公開
正直な注記(未確認の食い違い): 活性パラメータ数は媒体により 32B / 50B / 104B と割れています。 「896エキスパート中16個を発火」という構成は各社の記述で一致しているため、実効は50B前後が妥当と見ています。 Moonshotの公式Tech Blogは正確な活性パラメータ数を明記しておらず、断定は避けます。 ライセンス名も「Modified MIT」とする媒体と「Kimi K3 License(MaaS条項付き)」とする媒体があり、商用利用が許される点は共通ですが、 本番採用時は公開リポジトリの原文ライセンスを必ず確認してください。

3つのアーキテクチャ革新

K3が前世代K2から約2.5倍のスケーリング効率を叩き出した中身は、主に3つの新機構に集約されます。

要するに、長文脈を安くする(KDA)・深さの情報流を保つ(AttnRes)・2.8兆規模のMoEを安定させる(LatentMoE)の三点セット。 これが「巨大だが実用的に回る」を成立させています。

なぜ「自前で回せる」のか — MXFP4量子化

2.8兆パラメータをFP16で持つと約5.6TBですが、K3は重みをMXFP4(4bit)・活性をMXFP8(8bit)で扱い、 しかも後付けの量子化ではなくSFT段階からの量子化学習(QAT)で仕上げています。 「学習時から4bit前提」なので、量子化による精度劣化が小さいのが肝です。

ポイント: 「フロンティア級をクローズドAPI越しでしか使えない」時代から、 「重みを持って自社データセンターに置ける」時代へ。個人の手元では無理でも、事業者にとっては原価構造を作り替えられる意味を持ちます。 自前ホストの損益分岐についてはGPUコストの記事で概算しています。

ベンチマーク — コーディングは世界最上位クラス

ベンチK3位置づけ
SWE Marathon42.0全体トップ
Program Bench77.8全体トップ
DeepSWE(コーディング)67.5GPT-5.6 Solに約0.5pt差
GDPval-AA v2(総合)1,687Fable 5 Max(1,815)には届かず

傾向は明快です。コーディング/エージェント系では世界最上位クラスで、一部ベンチは首位。 一方、総合的な知能ではまだクローズドのトップ(Fable 5・GPT-5.6 Sol)に一歩届かない、というのが実像です。 ベンチ数値は評価条件で動くため、参考値として扱ってください。

teai.ioで実際に叩いてみた

数値の引用だけでなく、teai.io経由で実際にKimi K3のAPIを叩いて挙動を確認しました(2026-07-28)。

# Kimi K3 を最高性能モードで一発起動(teai.io公式CLI Sente)
curl -fsSL https://teai.io/te | sh
te max run "整数→ローマ数字変換の関数と自己検証を書いて実行して"

オープンウェイト化が意味すること

識者は今回を「オープンウェイトのエスカレーション」と評しています。“ほぼフロンティア”の性能を、誰でも重みごと持てるようになると、 競争の堀はモデル単体の性能から、インフラ・UX・流通へと移っていきます。モデルはコモディティに近づき、 「どう届けるか」「どう安く回すか」「どんな体験に包むか」で差がつく――というのが大きな流れです。

teai.ioの立場でも同じで、Kimi K3のAPI価格は各社ほぼ横並び。だからこそ、 Claude CodeやCodex CLIをそのまま日本語で使える互換性・国内の商習慣に合った課金・公式CLI(Sente)といった 「届け方」で価値を出す設計にしています。将来的には自前ホストによる原価最適化も選択肢に入ります。

まとめ: Kimi K3は「巨大(2.8T)だが実用的に回る」を、KDA・AttnRes・LatentMoE・MXFP4-QATの合わせ技で成立させた 史上最大のオープンウェイトです。コーディング/エージェントは世界最上位クラス、総合はクローズドのトップに一歩。 重みが開いたことで、勝負どころは「性能」から「届け方」へ移ります。teai.io経由なら、この2.8兆モデルを 普段のツールから日本語のまま数分で試せます。
無料で試す → 公式CLI Senteを見る

出典: Moonshot AI 公式Tech Blog / Hugging Face(MXFP4量子化解説) / Tom's Hardware / Interconnects(Nathan Lambert) / Forbes。 本記事のベンチ数値・活性パラメータ数は各媒体の公開情報に基づく参考値で、評価条件により変動します。