ベンチマーク

「頭悪い」を、
実測で潰す。

「teai/auto が頭悪い」という声を受け、自前ベンチ(182問×3回・機械採点)で全階層を見直しました。 MID を Flash → glm-5.2(実務97.8%)、真の難問と金額≥2,000円は Kimi K3 直行、 逆ザヤ防止のコストキャップを導入。glm-5.3 は全項目で 5.2 以下で不採用。 選定基準と、今後「自動ベンチ→採用」を回す仕組みも全部公開します。

公開 2026-08-20
データ元 /bench + 今回の glm-5.3 採測(876コール)
変更 MID=glm-5.2 / MAX=Kimi K3 / 金額ガード / コストキャップ

結論から: 「頭悪い」の主因は、既定(MID)が DeepSeek V4 Flash(実務84.4%・法定値64.7%)だったことです。これを glm-5.2(97.8%)に替え、難問と金額の大きい設問だけ Kimi K3(99.6%)に上げる構成にしました。併せて「安いと思って投げたのに裏で高いモデル課金」されないよう、推定コストに上限(キャップ)を設けて逆ザヤを防ぎます。

発覚したこと: ルーターが「賢いモデル」を選べていなかった

自前ベンチ(日本の実務計算182問×3回)で各モデルの実力を測ると、ルーターの割り当てが実力とズレていることが分かりました。

モデル実務計算一般難問出力単価/1M
deepseek-v4-flash (旧MID)84.4%97.1%93.5%$0.66
deepseek-v4-pro (旧STRONG/MAX)89.7%98.3%98.9%$1.98
z-ai/glm-5.2 (新MID)97.8%99.2%100%$0.97
moonshotai/kimi-k3 (新MAX)99.6%99.6%95.7%$15.00
google/gemini-3.1-pro99.5%100%100%$6.00

glm-5.2 は旧STRONG(Pro)より安くて速くて賢い。それなのに、旧ルーターは既定を Flash、STRONG/MAX を Pro に固定しており、glm-5.2 はどこにもいませんでした。これが「頭悪い」の正体です。

glm-5.3 は不採用 — 「新しい=良い」ではない

2026-08-19 に glm-5.3 がカタログ追加されたので、今回の見直しで最初にベンチしました。結果は全項目で glm-5.2 以下で、採用できませんでした。

評価セットglm-5.3glm-5.2判定
jp-business (182問)89.0%97.8%5.2 圧勝
general (119問)96.2%99.2%5.2 勝ち
hard (46問)97.8%100%5.2 勝ち

特に記憶(法定値)が 58.8%(5.2 は 96.1%)と壊滅的で、新しいバージョンだからといって素直に上げるのは危険だと分かります。ベンチしてから採用する、を仕組みで回すことにしました(後述)。

新しい階層 — 金額ガードとコストキャップ

teai/auto v2 のルーティング ┌──────────────────────────────────────────────────┐ │ 金額 ≥ ¥2,000 検出 → Kimi K3 直行(money_high) │ ← 金銭損失回避 │ max複雑KW(全面改修等) → Kimi K3 │ │ tools・コード・長文・KW → glm-5.2 │ │ <300字短文 + 金額なし → v4-flash-0731 (cheap) │ │ <300字短文 + 金額あり → glm-5.2 (money_guard) │ ← cheap禁止 │ その他 → glm-5.2 (既定) │ │ │ │ コストキャップ: 推定>$0.30 → 一段下 + x-teai-capped │ ← 逆ザヤ防止 └──────────────────────────────────────────────────┘

金額ガード — 「100円超誤差があり得る設問は安いモデルに落とさない」

ベンチで Flash が弱いのは、まさに金額に隣接する設問(計算(表参照)70.7%・記憶(法定値)64.7%)でした。そこで:

コストキャップ — 逆ザヤ防止(例外なし)

「安いと思って teai/auto に投げたのに、裏で Kimi K3 の課金が発生していた」という事態を防ぎます。

ストリーミングでも品質検証(後検証)

旧来、品質検証(エスカレーション)は非ストリーミング応答にしかありませんでした。ストリーミング(実際の主要経路)では、低品質な回答がそのまま流れていました。v2 では、ストリーム完了後に同じ needs_escalation 判定を行い、NG なら上位モデルで再生成して訂正追記チャンクとして送信します。初回表示の速さはそのままに、間違いを後から正せます。

今後「自動ベンチ→採用」を回す仕組み

glm-5.3 のような「新しいが実力が下」なモデルを見逃さないため、定期ベンチを仕組み化しました。

この数字の限界

ベンチは temperature=0・機械採点(exact match)で、厳格一致のため「数字のみで」という指示に反して説明文を付けた正解も不正解扱いになる既知の限界があります。また glm-5.3 の採測は今回1回の実行(876コール)で、実行ごとに±数ポイントのブレが乗ります。生データ・正解・設問はすべて /bench で公開しているので、誰でも検証できます。

正直な注記 teai/auto v2 自体の実機ベンチ(新階層での正答率)は、デプロイ後に182問×3回で再測定して更新します。本記事の数値は個別モデルの実測で、v2 構成の合成値ではありません。

試すには

teai/auto は teai.io の OpenAI/Anthropic 互換エンドポイントでそのまま指定できます。応答ヘッダに x-teai-auto-reason(なぜそのモデルを選んだか)、キャップ発動時は x-teai-capped が付きます。

curl https://api.teai.io/v1/chat/completions \ -H "Authorization: Bearer $YOUR_KEY" \ -H "Content-Type: application/json" \ -d '{"model":"teai/auto","messages":[{"role":"user", "content":"税込50,000円の税抜を計算して"}]}' # 応答ヘッダ例 # x-teai-auto-reason: money_high (≥¥2,000検出 → Kimi K3 直行) # x-teai-capped: ... (推定コスト超過で留めた場合)

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